2012年4月16日月曜日

【微生物】400万年以上前に外界から隔絶された洞窟で、薬剤耐性菌100種を発見

科学ニュース+板 (26/82)

1:星降るφ ★ 2012/04/13(金) 16:05:15.54 ID:??? << 14 44
 アメリカ、ニューメキシコ州にある未開の洞窟の奥で、現代の抗生物質が効かないバクテリアが100種近く発見された。

 見つかったバクテリアは、地下約487メートルにある岩石でできたレチュギア洞窟の壁を覆っている。最近まで、これらの微生物は人間や抗生物質と接することなく過ごしてきた。

 この洞窟は400万〜700万年前に、分厚いドーム状の岩石によって外界から隔絶された状態となった。流れ込む水が洞窟深部に到達するには約1万年の時間を要する。したがって、洞窟内の生物が現代の医薬品と接触する機会はまったくなかった。

 洞窟で見つかったバクテリアは、人間には感染しないものの、最新の合成薬剤を含む複数クラスの抗生物質に耐性を持つ(抗生物質は作用機序や化学構造によっていくつかのクラスに分類される)。今回の発見は、薬剤耐性疾患が出現する仕組みを解明するための興味深い手がかりとなるものだ。

「臨床微生物学者たちは長年頭を悩ませてきた。新たな抗生物質を病院に投入すると、数カ月〜数年以内という短期間のうちに必ず耐性が出現する」とカナダ、オンタリオ州にあるマックマスター大学の化学生物学者で、今回の研究を率いたジェリー・ライト(Gerry Wright)氏は話す。

「この耐性がどこから来るのかは、今なお大きな謎だ。これまで他のバクテリア、すなわち必ずしも病気を引き起こさないバクテリアに関しては、ほとんど誰も目を向けることを考えなかった」。

◆拡大する"スーパーバグ"の問題

 レチュギア洞窟は、カールズバッド洞窟群国立公園で最も深く、最も広い洞窟の1つだ。地図化されている経路の総延長は少なくとも209キロに及び、確認されている限りでは世界で7番目に長い洞窟としても知られる。

 1984年、洞窟探険家たちが砕石だらけの古い採掘坑を掘り始め、事前の予測どおりそこに洞窟の入口を発見した。1986年には入口が開かれ、地球上で人類が足を踏み入れたことのない最後の環境の1つが姿を現した。

 アメリカの国立公園局は洞窟への立ち入りを厳しく制限しているが、2008年からはノーザン・ケンタッキー大学の地質微生物学者ヘイゼル・バートン(Hazel Barton)氏のチームが、微生物のサンプル採取のための立ち入りを許可されている。

「バートン氏は、明らかに人間がそれまで触れたことのない場所を選んでサンプルを採取した。あまりに手つかずのため、誰かが歩いたところはすべて見ればわかる。サンプルを採取した場所のいずれかが、地表の物質によって有意な影響を受けているとはまず考えられない」とライト氏は述べている。

 バートン氏は洞窟の壁に育っていたバクテリアの厚い層、バイオフィルム(菌膜)を削り取り、それをライト氏の研究室に持ち込んだ。ライト氏のチームは3年をかけてサンプルを調査し、抗生物質耐性の有無を確認した。

 病原バクテリアの中には、数十クラスある抗生物質の多くに耐性を持つものが急増している。しばしば"スーパーバグ"と呼ばれるこのような菌株は、天然および人工合成の抗生物質を無効化したり、食べたり、ブロックしたりすることができる。

 スーパーバグは病院や牧畜場など、抗生物質を多用する場所にはほぼ確実に出現する。このような環境では強い進化圧がかかるため、微生物は短期間で複数薬剤への耐性を獲得する。

 しかし、耐性がどのように獲得されるのかは厄介な謎だとライト氏は言う。抗生物質に抵抗する遺伝子の 優位性が生じるまでには数千〜数百万年の時間がかかることが研究によって示唆されているためだ。

 バクテリアは通常、同じ環境内にいる他のバクテリアとの間で遺伝子の交換、受け取り、奪取を行っており、謎を解くカギはそこにあるのかもしれない。このことから、微生物学者の多くは、耐性遺伝子は古代から存在しており、非病原性バクテリアはそうした遺伝子の巨大な"備蓄庫"として、病原性バクテリアに遺伝子を移す働きをしているのではないかと考えている。

◆多様な耐性遺伝子

 ライト氏のチームは、洞窟から採取されたバクテリア500種の分離に成功したが、そのうち培地で育ち、26種類の抗生物質に対する耐性を試験できたものは93種のみだった。

 この93種のうち、約70%が3〜4クラスの抗生物質に耐性を持っていた。これら菌株のうち3つは、炭疽症を引き起こす芽胞を形成するバクテリアと遠い類縁関係にあり、26種類の抗生物質のうち14種類に耐性を持っていた。

「正直なところ、これほど多様な遺伝子がこれほど種類の異なる抗生物質に耐性を持つとは予想していなかった」
とライト氏は述べている。

◆抗生物質と耐性、どちらが先か

 ブリティッシュ・コロンビア大学(UBC)の著名な微生物学者であるジュリアン・デイビーズ(Julian Davies)氏は、バクテリア菌株を異質な環境から実験室に移して培養した結果、抗生物質に耐性のある遺伝子がみられたと
いうことは、本来は抗生物質と戦うために発達したのではない遺伝子がもたらした偶然の副産物かもしれないと
指摘する。デイビーズ氏は今回の研究には参加していない。「この結果は、抗生物質耐性を持つ遺伝子が非常に古いものであることを示してはいるが、それがなぜ病院に入り込むのかを説明してはいない」。

 タフツ大学医学部の内科医・微生物学者で、同じく研究には参加していないスチュアート・リービー(Stuart Levy)氏も次のように述べている。「これはニワトリが先か卵が先かという問題だ。微生物はまず抗生物質を作り出し、その後に耐性が発達したのか、あるいはその逆なのか」。洞窟に生息するバクテリアの場合、微生物同士が競争しあう「化学戦」の一環として、天然の抗生物質が生み出される可能性も考えられるという。

 今回の研究成果は、4月11日付で「PLoS ONE」誌に発表された。

▽ナショナルジオグラフィック ニュース
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20120412003&expand#title
英語元記事 Drug-Resistant Bacteria Found in 4-Million-Year-Old Cave
http://news.nationalgeographic.com/news/2012/04/120411-drug-resistance-bacteria-caves-diseases-human-health-science/

▽レチュギア洞窟の内部。研究者の正面に見えるのは洞窟真珠が見事な"パールジャン湾"
http://images.nationalgeographic.com/wpf/media-live/photos/000/513/cache/anti-biotic-cave_51384_600x450.jpg?01AD=0&01RI=56768CEDE119895&01NA=

▽PLoS ONE掲載の論文要旨Antibiotic Resistance Is Prevalent in an Isolated Cave Microbiome
http://www.plosone.org/article/info%3Adoi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0034953
3:名無しのひみつ 2012/04/13(金) 16:06:30.42 ID:5GjotLgP
ミューズでイチコロだよ
4:名無しのひみつ 2012/04/13(金) 16:06:30.42 ID:TsNrKJYw
バイオハザード2012となる予感。
5:名無しのひみつ 2012/04/13(金) 16:08:15.44 ID:a3U7HCaX
「復活の日」
だな
6:名無しのひみつ 2012/04/13(金) 16:09:49.82 ID:vLjnkwIe
こうなるとやはり南極大陸には期待せざるを得ないな。
7:名無しのひみつ 2012/04/13(金) 16:10:46.37 ID:9TE+Xs78
あ〜あ、これで汚染されたな。得意げに話す発見者に
10:名無しのひみつ 2012/04/13(金) 16:15:32.39 ID:IwPfKZJn
あいつら閉ざされた空間で修行してたんだな
14:名無しのひみつ 2012/04/13(金) 16:36:57.85 ID:PXo3C6P2
>>1
これって、ある意味、非常に危険なことだよな。

これまで400万年間、この菌が現代の医薬品と接触する機会が無かったので、
その医薬品に対して完全な無力であり簡単に滅菌できるとは、一方的な都合のいい見解だろう。

逆に言えば、現代の医薬品は、400万年間、接触する機会のなかったこの"菌"に対して、完全な無力とも言える。
もし、この菌が、原始の生命活力を有していたなら、それに太刀打ちできない現代の生物はアッというまに蹂躙されてしまうだろう。

すなわち、その菌によって、たちまち人類の絶滅が起きる可能性もある。



16:名無しのひみつ 2012/04/13(金) 16:44:48.43 ID:tNuUw68N << 17
ムテ菌グ
17:名無しのひみつ 2012/04/13(金) 16:48:27.81 ID:m9x7LaIx
>>16
座布団一枚没収ね
20:名無しのひみつ 2012/04/13(金) 17:03:19.16 ID:LYJKlKNX << 28
これでまた新しい細菌を培養して薬屋が儲かるの???
コンピュータウイルスと同じ商売方法っすね
28:名無しのひみつ 2012/04/13(金) 17:39:11.38 ID:3nWouBtL
>>20

漂白剤やペニシリンが全然きかない病原菌が出てくる一方で
その新薬は研究費に対するリターンが低いんで放置される状態
スーパーバグが放置されてそれが世界中の貧困層に対する大きな脅威になりつつある
22:名無しのひみつ 2012/04/13(金) 17:13:27.82 ID:VPYirTeG << 23 26
採取して培養できた7割が耐性菌ってちょっとおかしいだろ
何か変なもんでも流れ込んでね?
23:名無しのひみつ 2012/04/13(金) 17:15:26.69 ID:2UZOvHGv
>>22
ペニシリンとかはもともとカビが持っていた物質だし、抗生物質やそれに近い物質を持った
菌が互いにつぶしあって長年研鑽を重ねた結果がこれだよ…これじゃ蠢毒か
26:名無しのひみつ 2012/04/13(金) 17:21:22.12 ID:vdFlazwK
>>22
日本みたいもん?
29:名無しのひみつ 2012/04/13(金) 17:40:46.39 ID:LTtrZsay << 47
進化とか言ってるけど、耐性菌なんてどこにでもいるんだよ。ただ数が少ないから
ほとんど知られていないだけだ。抗生物質でほとんどの菌を死滅させたら、ほんの
わずかしかいなかった耐性菌が増殖して増えたってだけだ。馬鹿は記事を書くな!
47:名無しのひみつ 2012/04/13(金) 23:47:31.55 ID:I+zgop+b << 49
>>29
わかりやすい。あんた天才!
49:名無しのひみつ 2012/04/14(土) 00:24:33.67 ID:wbubmorg
>>47
簡単にだまされんなよ
44:名無しのひみつ 2012/04/13(金) 21:59:57.59 ID:kz6L65ld
>>1
>微生物はまず抗生物質を作り出し、その後に耐性が発達したのか、あるいはその逆なのか

違う
太古の大昔に抗生物質は作られた
今から数万年から数百万年、もしくは1億年以上前かもしれない
つまりこのバクテリアは、その太古の昔に人類が既に現代文明に匹敵する文明を築いていたことの生き証人なわけだ
58:名無しのひみつ 2012/04/14(土) 08:53:10.24 ID:8mDtsoRs << 64 70
空気感染か水感染してるって考えろよ、
高度な研究やってる割には馬鹿揃いだな。

1984年、洞窟探険家たちが砕石だらけの古い採掘坑を掘り始め

この時点が怪しいね、この洞窟研究家達はトイレ行きたくなったら
わざわざ何キロも地上に戻っていたのか?そんなことする訳無いだろ。

64:名無しのひみつ 2012/04/14(土) 12:43:27.50 ID:llPPY7CZ
>>58
外部とちょっと交雑しただけで
耐性菌が100種以上も勝手に生まれるのか?
病院でもない未開の僻地で?
70:名無しのひみつ 2012/04/14(土) 22:33:48.22 ID:zfAdXWQ/
>>58
つオムツ
71:名無しのひみつ 2012/04/14(土) 23:00:36.35 ID:WfvZ2SqQ << 76
抗生物質はカビとかが作っているものを拾ってきて、ちょっと化学変換を
施したものが大半なわけで、全く耐性を持っていないような微生物はすぐに
絶滅しちゃうくらいの勢いで自然環境には抗生物質がありふれているんじゃ
ないの?
76:名無しのひみつ 2012/04/15(日) 10:30:41.74 ID:ox4W6MAe
>>71
それ以上の勢いでやつらは増える
種として完全体に近い形をもってる
今だって何千何万っていう数吸い込んでる。免疫が全部殺してくれるが
逆に言えば免疫なくなればあっという間に食われます


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