科学ニュース+板 (20/54)
奈良県高取町の奈良県森林技術センターは、竹の粉を80%混ぜ込んだバイオマスプラスチックを開発した。 試作された印肉ケースが売り出されて好評のほか、新たな引き合いもあるといい、担当者は「利用が拡大して、プラスチックの原料・石油の節約に結びつけば」と話す。
竹林は過疎化や住民の高齢化が進む山間部で手入れが行き届かなくなっており、センターは、県内で面積がこの20年で約2?3倍に増えていると推計。このため、プラスチック原料として活用できないか検討していた。 竹は硬くて粉砕しにくいうえ、栄養分が多いため腐りやすく、シロアリの被害に遭いやすいという難点があった。しかし、センターが2007年から京都工芸繊維大(京都市)などと共同研究を続けて竹を約230度の高温で蒸し焼きにする技術を開発し、課題を解消した。
この技術で製造した竹の粉は、従来の木の粉より丸くなるのが特徴。プラスチックに混ぜる際も、約50%が限界だった木の粉より多い80%まで可能になった。細工もしやすくなり、複雑な立体を作ることも可能になったという。
このプラスチックで、共同研究に加わる印鑑大手「シヤチハタ」(名古屋市)が高級印肉3種(5250?1万500円)のケースを製作し、1月からインターネット上のアンテナショップで販売。約40個が売れたという。
自動車の車体メーカーからも内装への活用を打診されており、センターの伊藤貴文木材利用課長は「今後、家電製品などへも広がれば、さらに省資源につながる」と話している。
▽画像 竹粉を混ぜたバイオマスプラスチックで作った印肉ケース
▽記事引用元 読売新聞(2012年9月26日07時07分)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20120925-OYT1T00375.htm
竹林は過疎化や住民の高齢化が進む山間部で手入れが行き届かなくなっており、センターは、県内で面積がこの20年で約2?3倍に増えていると推計。このため、プラスチック原料として活用できないか検討していた。 竹は硬くて粉砕しにくいうえ、栄養分が多いため腐りやすく、シロアリの被害に遭いやすいという難点があった。しかし、センターが2007年から京都工芸繊維大(京都市)などと共同研究を続けて竹を約230度の高温で蒸し焼きにする技術を開発し、課題を解消した。
この技術で製造した竹の粉は、従来の木の粉より丸くなるのが特徴。プラスチックに混ぜる際も、約50%が限界だった木の粉より多い80%まで可能になった。細工もしやすくなり、複雑な立体を作ることも可能になったという。
このプラスチックで、共同研究に加わる印鑑大手「シヤチハタ」(名古屋市)が高級印肉3種(5250?1万500円)のケースを製作し、1月からインターネット上のアンテナショップで販売。約40個が売れたという。
自動車の車体メーカーからも内装への活用を打診されており、センターの伊藤貴文木材利用課長は「今後、家電製品などへも広がれば、さらに省資源につながる」と話している。
▽画像 竹粉を混ぜたバイオマスプラスチックで作った印肉ケース
▽記事引用元 読売新聞(2012年9月26日07時07分)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20120925-OYT1T00375.htm