2012年7月10日火曜日

【生物】北大、ダーウィン以来のなぜ働き蜂は自分で子を産まないのかという謎を解明

科学ニュース+板 (27/101)

1:◆SWAKITIxxM @すわきちφφ ★ 2012/07/09(月) 23:49:55.15 ID:??? BE:1438140858-2BP(1056) << 82 90 99
北海道大学(北大)は7月4日、社会を作るメスと単独で巣作りするメスが共存する「シオカワコハナバチ」で調べたところ、複数のメス(働き蜂)が協力すると幼虫の生存率が大幅に上昇し、働き蜂たちは自分の母親(女王蜂)を経由して、単独のメスよりも多く、自分のものに近い間接的な遺伝子を弟や妹蜂を経由して残せる確率が高いことが確認され、結果として協力の大きな利益により各個体が得をするので、社会が維持されることが明らかになったと発表した。

成果は、北大農学院・博士課程2年の八木議大氏、同農学研究院の長谷川英祐准教授らの研究グループによるもの。研究の詳細な内容は、日本時間7月4日付けで「Nature Communications」に掲載された。

進化生物学の開祖ダーウィンの自然選択説は、残す子供の数がより多くなる性質が進化することを予測している。しかしダーウィンは、社会を作る蜂や蟻のワーカーに見られる、自分で子を産まず女王のために働くという性質が、自らの子を産まないにも関わらず、なぜ自然選択により進化できたのかわからない、という疑問を残して世を去った。

この疑問に対して、1964年にW.D.ハミルトンは、社会を作ると自分で子を産まなくても母親である女王の残す子供の数が増え、母親経由で弟妹に伝わるワーカーの遺伝子量が増えるからだという理論的な説明を与えているが、以来50年を経ようとする今も、実際の蜂・蟻で証明されたことはない。

この問題は、ヒトの社会にまで共通する社会システムの進化機構の重要な未解明問題として、長い間検証が待たれていた。

シオカワコハナバチは、ごく一部のメスが単独で巣作りすることを利用して、単独のメスと協力するメスの次世代への遺伝子伝達量を測って直接比較することが可能だ。そこで長谷川教授らは、シオカワコハナバチを用いて上記仮説の検証を行った。

実験の結果、複数のメスが協力する巣では、幼虫の生存率が単独の巣より9倍ほど高いことが判明。そのような巣のメスは、多くの子を育てられることが明らかになったのである。

単独の場合は、成虫がエサ集めに出かけている間は幼虫が補食されないように見張ることができず、幼虫の生存率が下がってしまうことが原因と推測された。

母親と協力する娘は、幼虫(弟や妹)の高い生存率により、直接子供を産まないというコストを払うにも関わらず、単独で巣を営む同世代のメスよりも、母親経由で次の世代に伝わる遺伝子量を大幅に増やしているのである。

中には、血縁関係のないメス同士が直接産んだ子を協力して育てることで、多くの子を残すことに成功している巣もあった。協力相手が非血縁者の場合は自分の子を残すことで直接遺伝子を伝え、母親と協力する場合は母親経由で間接的に遺伝子を伝えていることが明らかになり、社会構築には幼虫の生存率を大きく高める効果があり、それが各協力個体の利益を高めていることが示された。

これらの結果から、Hamilton則が成立していることが証明され、社会構築の利益が還元されることで個々の利益が高まるが故に、自身の子をあきらめるというコストを払ってでも社会的協力が維持されることが明らかになったのだ。

今後は、ヒトを含むさまざまな生物に見られる社会的協力の維持機構を、社会参加のために参加個体が支払う社会構築のコスト(ヒトなら例えば税金、蜂なら直接産仔数の減少)と、社会参加により得られる参加個体の利益の観点から理解することで、永続的な協力がいかにして可能になるかが明らかになることが期待されると、長谷川教授らコメントしている。

マイナビニュース
http://news.mynavi.jp/news/2012/07/04/117/index.html

北大プレスリリース
http://www.hokudai.ac.jp/news/120704_pr_agr.pdf
Nature Communications「A halictid bee with sympatric solitary and eusocial nests offers evidence for Hamilton's rule」
http://www.nature.com/ncomms/journal/v3/n7/full/ncomms1939.html
11:耳を傾けて ◆MoQpLp7QS. 2012/07/10(火) 00:17:48.92 ID:mm2YgjBN << 15

   幼虫の生存率が高くても、結局、群れの運営に多数の個体を必要とするわけだから
   良いのか悪いのか?

   ほ乳類の群れと違って、群れごと全滅することだって多々あるわけだし...。
   本当にいいのかな??


15:名無しのひみつ 2012/07/10(火) 00:26:51.72 ID:yN2sNXM7
>>11
2匹の成虫で2匹の幼虫より、10匹の成虫で90匹の幼虫の方がいいだろ

それに種として生き残ればよいのであって、特定の群れの盛衰は大した問題ではない。
14:名無しのひみつ 2012/07/10(火) 00:25:16.53 ID:MTrm/WN9 << 18 40 44 83
自分の利益追求するより、協力した方が、より利益が高くなる
こともあるのは、経済学でも証明されている(ナッシュ均衡解)
蜂より知能が高いはずの人間でも、実践できない人が多いのに、
蜂は大したもんだ。

18:名無しのひみつ 2012/07/10(火) 00:29:42.11 ID:5DNiY8EI
>>14
資源を1000個に分けると上位11個に全資源の3/4が偏るという
ド・ウィースの法則というのもあるぞ
実際 資産も同様だがそれでいいのか?
40:名無しのひみつ 2012/07/10(火) 01:17:44.97 ID:R9ikuXH7
>>14
蟻というわりと単純で世代交代が早い種だからこそ、そこまで進化したわけで、
人間の進化が続いているとしても、人間がそこまで進化できるのはいつになることか。

現状では、理性では協力した方が自分にとっても得だといことを分かっていても、
多くの人は無意識をコントロールできず、いろいろな社会問題が発生しているわけで。

ただ全体主義にはならないように、
つまり協力の強制にはならないように要注意。
44:名無しのひみつ 2012/07/10(火) 01:40:28.53 ID:vZh5ZSLT
>>14
人間あるいは哺乳類はオスメス比を自分でコントロールできないから

理論的に真社会性が形成されるにはオスメス比のコントロールが必須になるけどそれができない人間は不完全な社会性しか持てないんだよ
ただし、たとえば3人の兄弟がいれば一人は犠牲となって他の二人を助けるような行動はよく見られるような気がするけどそれは包括適応度最大化の点から説明できる
83:名無しのひみつ 2012/07/10(火) 11:55:48.39 ID:t8L/bTV0
>>14みたいに蜂や蟻組織の遺伝的近縁度を無視して、人間社会に当てはめちゃって道徳的な教訓話にする奴多過ぎ。
遺伝的な繋がりを持たない協力の進化は別の話。
20:名無しのひみつ 2012/07/10(火) 00:31:49.08 ID:gxNzO+X0 << 29
俺が引き篭もって時々暴れたりするから姉貴と妹が早々に家出てさっさと結婚してポコポコ子供産んでるのと同じ?
29:名無しのひみつ 2012/07/10(火) 00:48:52.51 ID:OoVCJCA1
>>20
害虫は自分のことを他に害を及ぼす存在だと
実はちゃんと認識しているという研究結果をおれも発表したい。
21:名無しのひみつ 2012/07/10(火) 00:33:18.80 ID:Rya9k3E5 << 26
つまり、二世帯住宅とか小姑とか小舅と同居して子育てしたほうが生存率が高い子供が育つのか?
26:名無しのひみつ 2012/07/10(火) 00:46:25.06 ID:lMlf1vp5
>>21
生存率が高い子供が育つのではなく、子供の生存率が高くなる。
47:名無しのひみつ 2012/07/10(火) 02:14:40.20 ID:Uv0JfbYo << 49 63 85
このシオカワなんとかってハチは、飼ったことないから知らんが
アシナガバチは女王が死んだら、働き蜂がぽこぽこ産み始めるんよ
何かダーウィンの前提が崩壊してる気がするし
交尾もせずに卵を産める謎の方がよっぽど不思議なんだが
63:名無しのひみつ 2012/07/10(火) 07:47:17.45 ID:Bz09Srwf
>>47アシナガバチの場合は、以前からこのように言われている

・受精するとメスが生まれる
・受精していないと、オスが生まれる

性染色体が、ヒトやミツバチのようなXY型ではなくて
XO型なんだろうね
オスはXだけと
49:名無しのひみつ 2012/07/10(火) 02:28:18.80 ID:p4ef0Wj+ << 85
>>47
一回でも交尾すると配偶子を蓄える昆虫も居るから
そういうパターンじゃないの?
シラミやクモの単為生殖は実はボルバキア感染らしいし
そのハチは普通に雌雄が存在する訳でしょ?
85:名無しのひみつ 2012/07/10(火) 12:03:30.58 ID:2qWJuwix
>>47,>>49
アシナガバチやスズメバチの働きバチは交尾してないから、子は産めてもオスバチだけしか産まれないよ

オスは言ってみりゃセックスしかしないニート引きこもりの穀潰しだから、女王が死んだらもう巣の働き手は生まれない
つまり今いる働きバチの寿命が尽きた時点でその巣は終わる
65:名無しのひみつ 2012/07/10(火) 08:05:20.97 ID:Bz09Srwf << 69
生物の生態戦略を、全て人間に当て嵌めるのか?

まあ阿鼻叫喚になること必至なんだがw

・子育てが完全に楽な社会になれば一夫多妻でチャラいモテ系だけ女独占
・女の方もイケメン奪取に全力
・良い条件でない子供をは捨てる。赤ちゃんボックス行きか里子に出す
・子供は社会全体で育てましょうの名目で、実質そのイケメンに非モテが税金の形で養育費を出すことに

鳥は大型種で育雛期間が長く面倒くさいものほど、夫婦で協力し合って子育てする
一方小型種はメスが単独で子育てし、オスは美しさやさえずりを競い合うだけだ

鳥の小型種はまあモテなくても単独で餌だけ食ってりゃいいさ
だが人間の場合社会がないと生きられない
すると社会でモテ系と非モテ系が顔を付き合わせる事になる

モテ系ばっかり扶養手当がっぽし貰って、非モテが薄給とかなったら、裏でボコられる事になるの必至なんだが?
女の問題が、餌の問題にまで発展するようじゃダメだろ

物凄く治安の悪い社会が待っている事になる
69:名無しのひみつ 2012/07/10(火) 08:31:32.29 ID:ODJUw/dk
>>65
涙拭けよオッサン
76:名無しのひみつ 2012/07/10(火) 09:55:50.58 ID:1rqPG9NC << 77
ところでもし俺がオスバチだったとして
働きバチと子は成せぬまでも
セックス自体はできるのだろうか
77:名無しのひみつ 2012/07/10(火) 10:24:28.21 ID:Bz09Srwf
>>76例えばミツバチの場合

オスは懸命に新女王と交尾しようとするが
その中で空中のおしくら饅頭状態から抜け出せて新女王に触れられるのは数百匹のうちほんの十数匹だという

だがそれらの触れたオスは、女王のどこでもいいから交接器を押し当てて、場合によっては腹部の表皮を突き破った状態になる
そしてそのまま交尾器を切り離す

もちろんまともな女王の交接器に挿入できれば一番受精確率が高いのだが、そうでなくてもごくごく僅かに受精確率がある、という構造に
メスの体はなっているとの事

一方、交尾器の千切れたオスは、そのまま体液が出っ放しで死んでしまう
むしろ交尾できなかったオスはそのまま野外でぶらぶらと、花の蜜を舐めたりして1ヶ月ほど過ごして死ぬ、というわけだ
82:名無しのひみつ 2012/07/10(火) 11:39:19.51 ID:KiUgq7fw << 87
>>1
激しく既出じゃね? ダーウィンの時代じゃないよ。ネオダーウィニストの時代だよ。

その手の進化論の本には、蜂が自分の子を産むより兄弟姉妹を育てるほうが
繁殖率(適応度)が高いということがさんざん書かれてあるのに、なにをいまさら。
87:名無しのひみつ 2012/07/10(火) 12:16:44.55 ID:jAJh+6nD << 88
>>82
以前から存在した仮説を実際に検証したという話なんじゃないの?
88:名無しのひみつ 2012/07/10(火) 12:24:04.03 ID:KiUgq7fw << 90
>>87
検証されていないことがいかにも尤もらしく述べられていたのだろうか。
もうとっくに検証されているから、いかにも尤もらしく論じられているのかと思っていたが。
90:名無しのひみつ 2012/07/10(火) 12:28:38.74 ID:jAJh+6nD
>>88
従来はモデルを使って説明してきたとかだったのでは?
あるいは過去に野外調査があるのを別な種のハチで再検証とかかもしれないけど、
それならわざわざ>>1のような書き方はしない気もする。
95:名無しのひみつ 2012/07/10(火) 13:17:35.61 ID:P9z34SAZ << 96 98
奴隷量産システムが完成したからです

ちなみに女王蜂すらも 産む機械 という奴隷扱いで
用済みになったら巣の外に捨てられます
自分でエサとれないので餓死
96:名無しのひみつ 2012/07/10(火) 13:27:01.98 ID:5Wps2AHR
>>95
女王と言えども使えなくなったらただの老廃物か…
98:名無しのひみつ 2012/07/10(火) 13:31:30.47 ID:KiUgq7fw
>>95
人類の古代王権国家でもそういうことがあったという話があるね。
本当なのかどうか分からないけど。

王殺しの儀式がしばしば行われたのだとか。


0 件のコメント:

コメントを投稿